10/12(日) スパーク おしながき

おしながきってほど頒布物ないですがご案内。

【西3ホールe30b】
■BOUQUET(VW健全小説)+表1リサイズポスカ
■無配コピー本
■ペーパー(ペーパーラリー参加中)
の3点です。
主催さんが後日企画もされています。当日サークル不参加の方も公式サイトの「後日企画」ページをご確認ください。
サンプルは追記にて。


以下詳細
■BOUQUET
VW健全小説。短編8本+掌編1本+オマケ。安定のホモ度低い感じです。シリアスよりも緩い話が多いです。原作・パラレル混合。幻想小説風とか奇妙な犬とか自由に書きました。
表紙込みでP128。好みのレイアウトにしたらページ数増えましたごめんなさい。
表紙絵は11さんに描いていただきました!ありがとうございます!!감사합니다!!
blog.jpg
海外の方なので日本だと印刷物を手にする機会はあまりないですが、せっかくプリオンリーが開催されるので私の表紙絵という形ですが気になってた方が受け取れたらなーという思いもあってお願いしました。なので表紙絵を見るだけでもスペースに来てくださったら嬉しいです。
早割特典でポスカ作れました!表1リサイズ版です。
イベント終了後残部を自家通販します。再販予定はありません。お気軽にお問い合わせください。
A5 800円

■無配コピー本
ハロウィンが書きたかった。VWのつもりですがほとんどホモくないです。パラレル。
本買ってくださった方にお渡しします。B6サイズ

■ペーパー
ペーパーラリー参加してます。集めて本部さん(e33ab)に持って行くと景品もらえます。
パラレル V+W+保険屋さん予定。
B5二つ折り予定


本部さんではマグカップやアクセサリーの頒布もされます。
ついでにうちにも寄っていただければ幸いです。ちゃんとしたサークルは初参加なので頒布物が少ないです、あしからず。

以下、追記にてBOUQUETのサンプル(冒頭約千文字×3本)
サンプル1
 僕ら二人の関係は、それはもう最悪だった。ウルフウッドが僕の手の届く範囲で人を殺し、撃てと命令して以来、殺意に似た緊張感の中に、一緒に旅をするのだからほじくり返すのはやめろという妥協と惰性が溶け込んでいる。つまり、冷戦状態だ。サイドカーに座ったまま彼の様子を伺っても、針金になった口が捻じ曲がっている無愛想さしかない。
 しかし彼にも優しさというか人道的なところはあって、最短距離を二人で突っ走り続け、僕が白目を剥いた日以降は寄り道してでも宿を探してくれるようになった。オドレに死なれたら元も子もないと殺風景な優しさを向けながら、化け物に警戒する目つきをしていた。彼はもう気付き始めている。
 歪な二人旅の中、いつもより早く寄り道を決めたのは、単純に次の次の街は遠いから今日は手近なところで諦めて明日は早く出立しよう、と地図上の理由だったのだけれど、もしかしたら運命だったんじゃないだろうか。
「お母さん! 助けてお母さん!」
 街にバイクを止めて降りた途端、女の子の金切り声が鼓膜を突き破った。まだ幼い子供が、三倍も大きなサイボーグに首をつかまれて装甲車に押し込まれようとしている。足掻いているがもちろん敵うはずはない。まるで家畜でも連れて行くかのようにあっさりとキャビンに収められ、頑丈そうな扉が閉じられた。
 真っ黒な排気ガスを足跡に遠のき始める。
 まだ間に合う!
 半分くたばっていたって弾丸を正確に放つ自信はある。銃口をタイヤに向け、集中力を針の細さと鋭さにまで高めトリガーを引く――前に、その腕を別の両腕が絡めとって妨害した。照準が大きく逸れた間に装甲車は遠退き小さくなる。
「やめてくださいっ!」
 やつれ、無造作に束ねただけの黒髪がほつれている老いた女性が、連れ去られた少女に似た金切り声を上げる。
「今なら助けられる!」
「あの子が助かったらこの街は助かりません! これはあの子にとって運命だったんです!」
 しがみついている女性の顔や袖を捲った腕には痣がいくつもあった。濃い隈で縁取られた両眼は恐怖に取り憑かれている。この女性はたった数日で十も二十も歳をとってしまったのだろう。幼い子供が喜びそうなワッペンを縫い付けたエプロンは真新しく平和で、不気味だ。
「これは村人全員で決めたことだ。余所者には関係ない」
 気がつけば、斧だの棍棒だの物騒な代物を持った男たちに取り囲まれていた。じわじわとその円が狭くなっていく。どこに視線をめぐらせても正気を保っている人間はいない。こめかみに冷や汗が滲む。これだけの人数をまともに相手していては確実に装甲車を見失う。
「どうせ行くんやろ」
 バイクのエンジンが救世主の死神の如く嘶く。
 サイドカーに乗り込むと、ウルフウッドは迷わずにアクセルを全開にした。進路の先にいる男たちは自ら道を作り、どかなかった人間は容赦なく跳ね飛ばした。怪我人は出したくなかったが、命に別状はなさそうだ。
「なにあないなヤツらの心配しとんねん。子供を見殺しにしようとしたんやで」
「彼らも人間だよ。保身を考えちゃうのは仕方ないさ」


サンプル2
 冬にお迎えした僕の愛犬は、いま初めての夏を過ごしている。室内犬の彼は冷暖房で適度に保たれた気温を標準だと思っており、生まれた冬の寒さには慣れていても、散歩のときの真夏の暑さには不服をたくさん洩らした。犬の体温は人間よりも高いことと、地面に近い分アスファルトの輻射熱を強く受けるからよりそう感じるのだろう。しかし運動不足を解消できるほど僕の部屋は広くない。
 花屋に出勤する前、まだ涼しい時間帯に散歩に連れ出す。愛犬のウルフウッドもまだ眠そうだが、散歩は好きな性質なのでアクビをしながらも尻尾を振って着いてきてくれる。飽きないように毎日気まぐれで折れる角を変えて違う景色を見れるようにしているが、いつも黒いまぶたは閉じかかっているので気づいていない可能性もある。まだ車もほとんど走っていない時間帯だからとてものどかだ。
 今日はアイスでも買って帰ろう。コンビニのある通りの角を曲がり、店の前でお座りさせて一番安い棒アイスを二本買う。さっさと会計を済ませてコンビニを出ると、ほんの二三分だったというのに外気の熱風が煩わしく感じられた。愛犬のウルフウッドは日陰で眠そうに丸まっていた。表情では判らないが全身のオーラに不機嫌さがにじみ出ている。いい子で待ってたねと頭を撫でると、目だけを開けて軽く尻尾が振れた。
 リードを手にして散歩に戻る。あとは帰るだけだ。
「アイス買ったから一緒に食べよう」
 わんっと元気に吠え、だらだらとしていた足取りも急に機敏になった。アイス一つでご機嫌になるあたりまだまだ子供だ。尻尾も元気に揺れている。
 マンションがやっと見えてきたところで急にウルフウッドが立ち止まった。駐車場に何本か生えているひまわりを熱心に見上げている。
「どうしたの?」
 僕もひまわりをいろんな角度から観察してみるが変わった点はない。一体どこに注意を引かれたのか。首を傾げる。
 黙っていたウルフウッドは急に立ち上がると前足で空を掻く仕草をし、すぐに四足に戻った。そしてまた後ろ足だけで立ち上がる。犬の姿で立ち続ける訓練はしていないため、難しい姿勢なのだろう。しかし何をしたいのか判らない。ひまわりに向かって吠えかかる。愛嬌のある吠え方ではなく威嚇の方だ。
「も、もしかして、僕には見えない何かが見えてるの……?」
 犬や猫は霊感があるという噂は有名だ。今まではそんな兆候を見せたことはなかったが、夏になると増えるのだろうか。最近テレビで流れているホラー映画のCMが脳内によぎる。
 青褪めている僕にウルフウッドは強烈な頭突きをし、後ろ足だけで立ち上がると寄りかかってきた。無理にでも立ちたいらしい。そのまま不器用に歩き出すものだから僕も合わせて移動し、ひまわりと並ぶ。黄色い花をしばらく凝視していると、僕に預けていた前足をひまわりに振りかざした。もちろん立ち続けることができないため四足の体勢に戻るだけだが、太く真っ直ぐな茎は押されて大きくしなる。
「こら! 花が折れちゃうだろ」
 リードを引っ張って制してもウルフウッドのやんちゃは収まらない。先程より強く吠えている。しかし幽霊に対して戦おうとしている気配ではない。標的はあくまでひまわりらしい。しゃがんで真っ黒い顔を両手で捉える。柔らかい顔の皮膚がむにっと潰れる。しばらくにらめっこを続けて、ふと思い至った。


サンプル3
「芥子の花?」
 つい口を衝いて出た。いつもの喫茶店でいつもの席のいつもの常連客だったから油断していたのだろう。入り口すぐのテーブル席に、オレンジ色の花が数輪束ねられて置かれていた。根本には濡れた新聞紙とアルミホイルが巻かれている。一度も会話をしたことのないその席の常連客は、目ン玉を真ん丸にするとプッと吹き出した。
「惜しい。芥子の仲間のポピーです。毒性のない品種ですよ」
 良かったら相席どうぞと勧められ、ウルフウッドはいつも自分が座っている席へ視線をやった。住宅街のど真ん中にあるこの喫茶店は小さい。カウンター五席と、四人掛けのテーブル席が一つ、あとは二人掛けが二つあるきりだ。いつも使っている一番奥の四人掛けには珍しく先客がいた。どことなく上等そうな服を着た中年女性二人組で、しばらく帰りそうにない。
 この常連客はそれを知っていたのだろう、にっこりと正面の席に手を差した。おおきにと呟き、暑くて脱いでいたスーツのジャケットを背もたれに掛けて椅子に座る。
 喫茶店の内装は耐久性の高いチークや彫刻のしやすいイヌエンジュなどの木材が使われていて、落ち着いた造りになっている。蓄音機は老紳士店長が長く愛用しているものらしく、百合の形をしたスピーカーから流れるゆったりとしたジャズがコーヒーの香りとともに杢目に吸い込まれていく。サイフォン式のコーヒーメーカーからのポコポコと湯が沸く音は鼓動に似て癒やしを提供し、つまるところ、老人が趣味で経営している喫茶店にしてはコーヒー代が高かった。おかげで小学校にほど近い住宅街のただ中にあるのにも関わらず、キンキン声で井戸端会議する主婦も下品に笑う子供もいない。
 ウルフウッドとてコーヒーに高い金を落とせる身分ではないのだが、全席喫煙で外回りの合間に休める店として重宝している。
 いつも休憩しているこの時間帯は、一番奥のテーブルにウルフウッド、カウンター席は毎日夕刊を広げているマスターと同じ年齢ぐらいの爺さん、そして入り口付近のこのテーブルにはいま相席している髪を逆立てた男が常連で来ている。
 スーツではなく、しなびたカットソー姿でとても営業職には見えず職業不詳だ。コーヒーに大量の角砂糖とミルクを投入しておりもはや別の飲み物になっている。最初からカフェオレを注文しろと言いたくなるが、お子様が喜ぶような飲み物は扱っていない。どう考えても重厚感のあるこの店とは不釣り合いなのだが、いつも幸せそうな顔で飲み干して帰っていく。
「花好きなんですかぁ?」
 コーヒーと呼ぶには白すぎる液体が入ったカップを持ちながら、常連客は締りのない笑顔を浮かべた。左に泣き黒子があることにこの距離で初めて気がついた。
 ウルフウッドがマスターにアイコンタクトを送ると、老紳士は鷹揚に頷いた。コーヒーの種類は毎回任せている。
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nameless #-

通販について

荒れ模様の天気となりました。こんにちは。
通信販売を予定されていると書かれていたので、早速伺いました。
pixivの方でもこちらでも、続報お待ちしています。

2014/10/13 (Mon) 03:10 | URL | 編集 | 返信
桧山 #-

ありがとうございます!!

わぁ!namelessさんお久しぶりです。ありがとうございます!まだまだ未熟なのですが、そう言っていただけてとても嬉しいです。
通販開始しましたので、どうぞよろしくお願い致します。
表紙絵もとっても素敵ですよ。

台風とか台風一過とかとっても元気ですがnamelessさんの方は大丈夫ですか?
気温の変化が激しいですが、どうぞご自愛くださいませ

2014/10/14 (Tue) 11:52 | URL | 編集 | 返信

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